地球温暖化防止のために、消費者が「できること」が広がってきた。スーパーやコンビニでレジ袋をもらわずに「エコバック」を使う。冷房の設定温度を28度にする。「マイ箸」を持参する。「エコ」な生活がどんどん身近になってくる中で、今度はコンビニで「飲みもの」を買うと二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献できる、という新商品が登場した。
日本コカ・コーラは、消費者といっしょに取り組む環境保全活動の一環として、ローソンと共同でCO2排出権を活用した清涼飲料水の販売を、2008年7月1日から開始する。対象となるコカ・コーラ商品は、「ジョージア グリーンプラネット カフェオレ」(500ミリリットル、158円)と、ノドの渇きを止め、エネルギーを補給する炭酸飲料「リアルスパーク」(500ミリリットル、147円)。コカ・コーラは2商品あわせて360万本を限定販売する。
商品を提供するコカ・コーラが、数ある商品の中から「ジョージア グリーンプラネット カフェオレ」と「リアルスパーク」を選んだ理由について、「環境にあまり興味のない人にもCO2オフセットを知ってもらいたくて、消費者のすそ野が広い商品を選びました」(購買者マーケティング担当・服部貴志さん)と説明する。
「CO2オフセット」とは、「CO2排出量を削減できなかった分を、削減できたところから購入することで相殺する」仕組み。地球温暖化防止の啓発活動として、商品価格の一部を寄付するような、消費者に負担をしいることなく貢献できる方法はないかと検討を重ねた。「CO2オフセットは企業の最後の手段。まず自分たちの努力として商品価格には転嫁せず、消費者に協力してもらえるようにしました」(服部さん)。
ローソンでこの商品を買うと、1本につき1キログラムのCO2排出権を両社が対象商品で得た収益の一部から全額負担する。予定の360万本が売切れれば、3600トンの排出権を取得することになる。取得した排出権は国の償却口座に無償で移転するため、京都議定書のCO2削減目標の達成に貢献できる。「1人1日1キログラムの温室効果ガス削減」は、国が地球温暖化防止の国民運動で掲げた目標でもある。
電気の使用を減らす、できるだけクルマは使わない、ゴミを出さないといったやり方のほかにも、間接的にCO2の削減に貢献する「無理しない協力」があるというわけだ。
こうした商品の購入を通して消費者が貢献できる取り組みは、清涼飲料水の分野では日本初。グローバル企業であるコカ・コーラにとっても、このような取り組みは世界で初めてという。
両商品のパッケージには、さりげなく「飲んで参加しよう! 地球温暖化防止」として、アピールした。最近は2次元コードのシールをパッケージに貼ったり、蓋のところにぶらさげたりといった商品PRが目立つが、「それではちっともエコではない」とやめた。「ジョージア グリーンプラネット カフェオレ」はクリーム色に緑色で「GREEN PLANET」の文字と、ハートを抱いた地球のデザインでシンプルさを前面に押し出した。
また、自分が買った飲みものがどのくらいCO2削減に役に立っているのか、消費者にわかるようにした共同運営の専用サイト「飲んでエコ.jp」を開設した。そこに「飲んでオフセットされるCO2の量」を表示、日々CO2が減っていく様子が数字でわかるようになっている。エコが楽しくなるコンテンツとしてゲームなども取り入れた。
ローソンにとって、CO2排出権付き商品プロジェクトは4月8日から取り組んでいる「CO2オフセット運動」の第2弾で、ライオンやパナソニックなどの協力も得ている。第1弾では50ポイント(100円=1ポイント、1口)でCO2排出量減量10キログラムと交換する「ポイント交換でCO2削減」を展開。これが好評で、50口(250ポイント)の目標達成で配布したエコバックは1年間で130万枚にのぼった。
ローソンCSR推進ステーションのアシスタントマネジャー・長谷川泉さんは「今年がCO2元年の気持ちで取り組んでいます。消費者に身近なコンビニが(CO2削減に)取り組むことは大事です」と意気込んでいる。
削減するCO2、1キログラムを体積で表すとサッカーボール約100個分に相当する。パソコンの使用時間に換算すると約80時間、シャワーの使用だと約14分で排出される量にあたる。クルマをもたない人が1日あたりに排出するCO2は平均約4キログラムというから、人は案外たくさんのCO2を排出している。
洞爺湖サミットを控えて、エコの話題が盛んだ。
実際、エコ関連のニュースは増えているが、「確かにCO2削減はしたほうがいいに決まってるけど、どうやってCO2を減らしたらいいか分からないし、そもそも毎日続けられるのかなあ」
とはいえ、せっかく特集もしているし、新しいチャンネルもできた。そんな時に、エコから逃げてもしようがない。誰かいいアイデアを持っていないだろうか。さっそく調べてみた――。
| エコアイデアを確認できるサイト | 概要 | 運営 |
|---|---|---|
| エコライフアイデア | 環境省のエコアイデア募集ページ。コンテンツの利用には会員登録する必要がある。環境家計簿(エコ帳)も面白い | 環境省 |
| みんなのエコアイデア大集合 | 6月30日まで開催中の「エコアイデア2008」で募集しているアイデアを公開している。テキストだけでなく写真の受け付けも行っている | かんでんCSフォーラム |
| ごみレスまめ知識 | 食事や洗たくなどで、ごみを減らすポイントを紹介 | 松下電工 |
| 暮らしのの中で身近にできる みんなのエコ・アイデア | 6月30日まで募集しているエコアイデアを、節水、省エネ、ごみ削減の3つの観点で分類して公開 | INAX |
| 家庭でできる省エネチェック | 「暖房は20℃、冷房は28℃を目安に温度設定する」など、家庭でできる省エネチェックリストを公開 | 積水化学工業 |
| eco*ラボレポート | 女性向けのネタが多いが、開催していたエコアイデアコンクールで大賞となった「みかんの皮で、入浴剤&洗剤」あたりは、ひとり暮らしの男性も参考にできるかも | キャリア・マム |
| 環境テーマパーク【エコトモ】 | エコ関連グッズの販売サイトだが、エコアイデアコンテストも実施している | 環境テーマパーク【エコトモ】 |
というふうに各所にいろいろな案がまとまっている。中身も結構面白そうではある。後はこれを継続的に実行するだけ。
毎日必ずアクセスするページでできそうなエコの取り組みを考えてみると、Webブラウザを立ち上げた時に表示するスタートページで取り組めるのが良さそう。しかも取り組みによって、見た目が変化すると楽しそうだ。
そういう意味では、Firefoxの「緑のgoo」バージョンも良さそう。だが、検索すると見た目が変化するのは分かるが、具体的なエコの取り組みがイマイチよく分からなかった。そんな時、ちょっと良さそうだったのが、Googleの「One Greenプロジェクト」である。
One Greenプロジェクトは、Google Map上でユーザー同士のエコアイデアを共有するもの。さらに、Googleアカウントで参加すると自動的にiGoogleの自分のページに「One Green」タブが追加。One Greenに関連するガジェットが自動的に登録されるほか、取り組みに応じて変化するスキンも適用されるのだ。
個人での参加か、企業/団体での参加かを選択し、住所を登録。さらにもしあればオリジナルのアイデア登録するとほかのユーザーと共有できる。さらに、自分自身で行ったエコの取り組みを入力すると、その取り組みに応じたCO2削減量を測定してくれる。この測定結果に応じて、スキンやアイコンが変化するのである。
登録が終われば、Google Map上にほかのユーザーとともに表示される。自分のアイコンをクリックすれば、その日のCO2削減量や登録したエコアイデアを確認可能だ。もちろん他人のものも見られるから、同じ地域の人のCO2削減量やアイデアを見比べてみるのもいいだろう。
ちなみにCO2削減量は「環境省地球環境局地球温暖化対策課国民生活対策室」から提供を受けたデータから算出している。
| 項目 | 1日分のCO2削減量 |
|---|---|
| 夏の冷房時の設定温度を26度から28度に2度高くする | 83グラム |
| シャワーの使用時間を1日1分短くする | 74グラム |
| 風呂の残り湯を洗濯に使いまわす | 7グラム |
| 通勤や買物の際に、自動車の代わりに自転車を利用する | 180グラム |
| 通勤や買物の際に、自動車の代わりにバスや鉄道を利用する | 180グラム |
| 発進時にふんわりアクセル「eスタート」をする | 207グラム |
| 買い物の際は、マイバッグを持ち歩き、省包装の野菜を選ぶ | 62グラム |
| ゴミの分別を徹底し、廃プラスチックをリサイクル | 52グラム |
| テレビを見ないときは消す(ブラウン管テレビ) | 13グラム |
| 冷蔵庫の扉を開けている時間を短くする | 3グラム |
スタートページに表示されるのは嫌でも毎日目につく。後は筆者がやるかやらないかだけ――の問題というわけだ。iGoogleをスタートページに設定している人はチャレンジしてみてもいいだろう。
番組が取り上げたのは、CO2削減の効果的な手段として注目される「CCS」。工場などから出るCO2が大気に放出される前に集めておき、地下千数百メートル級の固い岩盤の下、ガス田や石油がある(あった)ような所に送り込み、封じ込める。スケールは大きいが、基本的なコンセプトはゴミの埋め立てなんかと、さほど変わらない感じだ。
長期的には太陽光や風力といった再利用可能なエネルギーや原子力、省エネ化を進めて、石油・石炭の化石燃料からの脱却を図らなければいけないが、それまでの「つなぎの技術」として期待されているという。
番組によると、日本は二酸化炭素の回収技術に早くから取り組んでるそうだ。実際に地下に貯蔵する実験も8年前から新潟県の長岡で行われている。すでに1万トンが地中に埋め込まれた。経産省によれば、2020年ごろには商用化され、各地で二酸化炭素が地中に埋め込まれる見通しだという。
スタジオゲストの藤井康正・東京大学大学院教授によれば、CCSのアイデア自体は目新しいものではない。「1970年代に提案され、その後はSFのように捉えられていたが、近年のCO2問題への関心の高まりにともなって、急に現実味を帯びてきた」
「かつては企業も二酸化炭素が廃棄物だと捉えてなかったですからね」と国谷裕子キャスター。そんなCO2も、いまでは「有効利用が難しい、最大最悪の廃棄物」(藤井)。国内の年間排出量13億トンは、産業廃棄物の2倍以上だといった説明がされる。
誰も気にとめてなかったのに、今では立派な悪党。その変化には目を見張るものがある。この番組に限ってみても、登場する度にどんどん凶悪な存在になっていくようだ。
<メモ:CCS>
Carbon dioxide Capture and Storageの略。Carbon dioxide(二酸化炭素)を回収し、地中・海中に収めること。Storageには「貯留」という言葉がよく当てられるようだが、番組は「貯蔵」で統一していた。
二酸化炭素の削減を目的に、環境省の呼びかけで03年から始まった。当時の参加施設数は2278だったが、年々増加している。