2050年に日本の二酸化炭素(CO2)排出を90年比で70%削減するために進めるべき12の提案を、国立環境研究所などの研究チームが22日発表した。太陽光や風力などの地域エネルギーを最大限に活用することや、歩いて暮らせる街づくり、低炭素型製品を開発・販売する企業経営などを挙げ、産業など部門ごとの削減分担も示した。
研究チームは昨年2月、生活の質や経済成長を維持しつつ、産業構造や生活様式の転換で「70%削減」を実現できるとする報告をまとめた。今回はその達成のために、太陽光や自然風を生かした設計による「快適さを逃さない住まいとオフィス」▽露地栽培など旬のものを食べる「旬産旬消型農業」▽水素・バイオ燃料などの「次世代エネルギー供給」▽商品にCO2排出量を表示する「見える化で賢い選択」――など12テーマで、どのように対策を進めるべきかを具体的に示した。
提案に基づく各部門のCO2削減量は、想定する社会の将来像で異なり、家庭など民生5600万~4800万トン(炭素換算、削減量全体の24~21%)、産業3千万~3500万トン(同13~15%)、運輸4400万~4500万トン(同19~20%)、エネルギー転換9500万~8100万トン(同41~35%)。国内排出量取引や炭素税などの経済的手法を追加すればさらに効果を発揮するとしている。
政府は北海道洞爺湖サミットに向け、日本の長期目標設定を検討している。今回の成果は、それを後押しするデータになりそうだ。