今の先進諸国のコンセンサスは、2050年までにCO2の排出量を約半分に減らして、それ以降の大気中のCO2濃度の上昇を抑えようというものです。人間が毎年排出しているCO2は約260~270億トンだそうで、森林や海洋の持つCO2吸収能力を約150億トンも超えているとのことです。
この結果、毎年、大気中のCO2濃度は増加し、産業革命前の280ppmが現在は380ppmまで上昇し、最近は毎年2ppmほど増加が続いています。この大気中のCO2濃度が地球の平均気温と連動している、というのが現在の地球温暖化説の根拠です。また、一度、大気中に放出されたCO2はほとんど減少せず、500年後でも22%程度は残留しているという説もあります。ですから、早め早めに削減していかないと元に戻れなくなるという不安があるのです。
2050年までに排出量を現在の半分に減らすには、途上国の発展が阻害されないように先進国は70~80%削減を目標にすべきという意見もあります。また、2050年には世界の人口は現在の1.5倍、約90億人に達しているという予測もありますので、一人当たりの排出量は相当に低い目標設定となるでしょう。
もっとも、この半減シナリオは、技術的な面だけで見ると不可能ではないかもしれません。風力発電所や太陽電池発電所をたくさん建設し、火力発電所を原子力発電所に置き換え、電気自動車や燃料電池車を普及させ、テレビやエアコンの消費電力を減らしたり、白熱電球をLED照明に替えたりしていけば、つまり今我々が持っている技術のポートフォリオ、今Tech-On!で盛んに紹介されている新しい技術を組み合わせるだけで、何とかなるかもしれません。