少し前、小学1年生の長男が、図工の授業で家を作るための材料集めをした。箱などは簡単にそろえたが、苦労したのが「トイレットペーパーの芯」と「牛乳パック」。
我が家は、牛乳は瓶で配達してもらっている。紙パックのリサイクルも大事だが、繰り返し同じ用途に使える瓶の方が環境に優しい、と思うから。トイレットペーパーは再生紙100%の芯なしタイプ。芯がないので「ゴミが出ない」が売り文句だ。こちらも、森林保護とCO2削減に「小さな手助け」をしている気になっていた。
とはいえ、息子の勉強のためなら仕方ない。1リットルの牛乳パックを買い、長男、次男は牛乳大盤振る舞いにのどを鳴らした。トイレットペーパーの芯も、会社や知人方まで目配せして、どうにかゲット。ほっと一息したころ、再生紙偽装問題に火がついていた。
古紙配合率を偽装していた理由の一つに、製紙業界は「古紙100%の再生紙は必ずしも環境に良くない」ことを挙げた。古紙は製造工程で化石燃料を使う。一方非再生紙は木材チップからパルプを作る際に出る樹脂成分がバイオ燃料になる。このため古紙のCO2排出量は理論上、非再生紙の2倍というのだ。原材料調達から廃棄までのトータル計算では、古紙比率が高いほどCO2排出量は少ないという計算もあるが、「エコ生活」に水を差されたようで……。
とはいえ、今後も非再生紙より再生紙、芯ありより芯なし、紙パックより瓶、は続けていきたいと思っている。CO2排出量はともかく、資源保護にはなると思うから。そして、子供たちが本当の家を持つころには、地球温暖化や森林破壊への不安が昔話になることを願っているから。
再生紙偽装問題は、そんなささやかな「もったいない精神」を製紙業界がもてあそんだのだ。そのことを各社は忘れないでほしい。