オゾン層破壊メカニズム解明 日本の南極観測隊
2008.02.19 下野新聞
【南極観測船しらせ19日同行記者】第四十八次南極観測隊・越冬隊(宮岡宏隊長)が、極地上空の特定の高度に極成層圏雲という雲が発生、そこに太陽光が当たるなどするとオゾン層の破壊が始まるとのメカニズムを解明した。越冬隊は既に日本への帰途に就いており、帰国後、さらに詳細な分析をする。
観測したのは中島英彰隊員(44)=国立環境研究所、大阪府出身=と佐伯浩介隊員(27)=東北大大学院、滋賀県出身。オゾンなどの物質分布を解析できる分光器を昭和基地に設置、オゾンの流れに合わせて気球を揚げる国際調査の結果などを組み合わせて研究した。
中島隊員らによると、水蒸気や硝酸ガス、硫酸ガスなどで構成され、氷点下七七度以下でのみ生成する極成層圏雲が、高度十八-二十二キロの特定の高度で発生し、そこに太陽光が当たるなどすると化学反応が起き、オゾン層の破壊が始まるという。
極地上空のオゾン層に穴があくオゾンホールは一九八二年、日本の観測隊が発見。中島隊員は「極成層圏雲がオゾン破壊反応の場であることを示すいいデータが得られた」と話している。