温泉熱使いCO2削減 「エコな那須温泉」PRへ
(2008年1月17日 読売新聞)
那須町の那須温泉の2か所のリゾートホテルで、源泉からわき出した直後の熱や使用後に捨てる温泉の熱を、暖房やシャワーに使う水道水を温める熱源に利用するシステムが導入され、二酸化炭素(CO2)の排出削減に効果を上げている。全国的にもユニークな取り組みで、推進している那須温泉地球温暖化対策地域協議会(廣川充彦会長)では「エコな那須温泉」をPRしていく考えだ。2月9、10日、東京・丸ビルで開かれる「ストップ温暖化一村一品大作戦全国大会」(全国地球温暖化防止活動推進センター主催)で発表される。
同協議会は、源泉の余熱、排熱の効率的な利用を図ろうと、那須温泉旅館協同組合、同町温泉保護開発協会が中心になって06年11月に設立された。
那須ビューホテルでは、源泉(72度)から給湯先までの湯の温度低下を防ぐため、引湯用配管を高断熱の二重保温管に切り替え、給湯前の余熱を館内暖房に利用している。また、浴槽で使用後40度ほどに下がった排湯も、熱交換器と呼ばれる装置を使って、シャワーに使う水道水を温めるのに利用している。「07年度のCO2削減の自己目標102トンに対し、すでに12月末で120トンを達成した」という。これまで暖房などに重油ボイラーを使っていただけに、原油高の中で燃料代節減の効果も大きい。
また、ホテルサンバレー那須でも、重油使用のボイラーから温泉熱利用のシステムに切り替えて床暖房などに使い、年間目標312トンに対し、12月末で229トンのCO2(達成率73%)を削減しているという。
この取り組みは、環境省のCO2削減のモデル事業に採択された。建設費の3分の1が国庫補助され、ホテルサンバレー那須は3064万円、那須ビューホテルは1000万円を自己負担している。同省地球温暖化対策課では「余熱、排湯の利用は、気づかなかったエネルギーで、全国の先進的なモデルになる」と話している。
同協議会では08年度、新たに10か所のホテルなどでこのシステムを導入する方針。同協議会の稲川裕之副会長(新那須温泉供給会社社長)は「将来は那須温泉だけで年間1万トンのCO2を削減できる環境を整えたい」と話している。