(2007.12.19 BARKS 提供)
5年前、Flashベースの動画サービスがネットで流行ることを予測できた人はどのくらいいるだろうか。また、右を見ても左を見ても、みんな何らかのSNSに参加しているというような今の状況を思い描けた人はどのくらいいるだろうか。
今回紹介するのは、今から5年後の、近い未来における我々の生活の話。
IBMは、今後5年の間に、生活のあり方を一変させる可能性をもつ5つのイノベーションをまとめた「IBM Next 5 in 5」を公表した。
この予測は、市場や社会のトレンド、全世界のIBM研究所から生み出される新しい研究・開発の成果、そしてIBMコンサルタントによるビジネス・リサーチに基づいて作られており、まったくの絵空事なわけではない(もっとも、あくまで予測であり、100%そうなるわけでもないのだが)。
早速、そのイノベーション(=変革)を紹介しよう。
まずは、エコロジー関連だ。すでに全世界で取り組みが行なわれているように、環境への配慮がますます進む。5年後の世界では、個人レベルでの「カーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)」の管理が行なわれるようになる。
我々は、「インテリジェント・ユーティリティー・ネットワーク」と呼ばれる、既存の電力供給網を使った、様々な家電製品、使用量メーター、そして電力源を管理できるシステムにより、家庭の電気使用量を常時監視下に置く。さらにケータイやWebブラウザーを使って、外出先から家電製品の電源をオン/オフできるようになるという。
次に、新交通システム。今後5年で、自動車と道路の間の接続性は劇的に向上し、自動車の安全性と交通渋滞の緩和に寄与する変革が進むだろうと予測されている。
具体的には、ドライバー支援技術が搭載された自動車によって、自動車同士、あるいは道路沿いのセンサーとの間で互いにコミュニケーションをとることができるようになり、車は能動的に混雑の少ないルートを選択して走行。さらに、歩行者や他の車の存在を「察知」して、衝突を事前に防いでくれるようになる。
さらに、都市部の渋滞問題の緩和策として、交通の流れを最適化するように信号機をリアルタイムでの調節が行なわれる。このような交通渋滞緩和システムはすでにストックホルムに導入されており、ピーク時の交通量が導入前よりも20%緩和されたという。
近年問題となっている、食品の安全性。これも5年後、変革がもたらされる。無線電波センサー・テクノロジーやデータ解析用ソフトウェアの性能向上により、消費者は、購入した食品や商品について、食材が育った土壌から、どのような種類の農薬や化学肥料にさらされたか、商品の製造のために消費されたエネルギーや二酸化炭素排出量、および食卓に届くまでの輸送途上に用いられたコンテナの温度や空気の質に至るまで、あらゆる事実を知ることができるようになるという。
そしてこれら変革は、食料品の賞味・消費期限の誤表示、原材料の産地偽装といった問題への解決につながる。
急激な進化を続けるケータイも、さらにグローバルなレベルで大きな発展を遂げる。 同時に、様々な情報インフラと密接に連携しながら、ユーザーを様々なシーンでサポートする端末へとなっていくと考えられている。たとえば、たまたま入ったレストランで好みの家具を見つけた消費者は、ケータイで撮影した画像をネットに転送して検索を開始。インテリア・デザイナー、メーカー、そしてその家具を扱っている最寄りのお店やオンラインショップの情報を瞬く間に見つけることができるようになる。さらに、別の場所にいる友人や家族にオンラインでその商品を確認してもらい、購入する前に意見を聞くことも。
また、旅先などではケータイがガイド役となる。訪れた都市でケータイの電源を入れると、自動的に、ユーザーの嗜好にあった現地のエンターテインメント、グルメ・スポット、宿泊施設などを教えてくれるだけでなく、コンシェルジュのように、予約やチケット購入まで行なってくれるようになるという。
最後に医療関係。これまでの医師の診察方法(患者が医師のもとを訪れて病状を説明すると、医者は患者に“過去に思い当たることはないか”などを尋ねて検査を行うとともに、紙のカルテまたは電子カルテを参照して診断する)は一変する。
過去の通院履歴、血液検査結果、処方した薬、MRI、レントゲン、その他あらゆる医療記録は、その患者のアバター(自分の3Dの分身)の中で電子的に整理されるようになることで、医師はアバターの特定の部位(例えば心臓など)を「クリック」して、すべての病歴に即座に目を通すとともに、心音、レントゲン、心電図、MRIといった医療画像を含む、あらゆる情報から病気を多角的に診断することができるようになる。また、同様の体質や持った何千何万もの患者の症例との比較が容易になることで、より正確な診断と治療が可能となる。総じてこの変革により、医師の診断能力は劇的に向上するだろう。
もちろん、アバターを使うということで、患者にとっては、通院するという負担も減らすことができるだろう。
以上がIBMが発表した今から5年後の世界の予測。ちなみにBARKSスタッフの5年後が明るいものになるのかどうかは…読者の皆さんひとりひとりの熱心なアクセスと、自分のお気に入りアーティスト以外のアーティストへのちょっとの興味にかかっていたりするのだ!