児童たちが荒川の河川敷で冬の昆虫を採集している時、「地球温暖化がここでも進んでいますね」と佐々木さんが話しかけてきた。「え?」と聞き返すと「子どもたちがたくさん捕まえているのはイナゴなんです。イナゴは、成虫ではなく卵で越冬するので、11月にはほとんど卵を産んで死んでしまいます。それがこの時期に成虫でこんなにいるのは、やはり暖かくなったということでしょう」。
よく取材で河川敷には行くが、せいぜい「イヌノフグリが咲き始めたな」とか「今年もカニが出てきたか」といったことしか目につかなかった。今回も佐々木さんに言われるまで「あ~イナゴがいた」程度にしか感じていなかった。地球温暖化については常に意識しているつもりでいたが、こんな身近に感じたのは初めてでもあり、身震いするほどの怖さを感じた。
「年々、蝉の鳴き始めが早くなってきたんです。今のペースで温暖化が進んだら、数十年後には12月に蝉が鳴いているかもしれない」と真剣に話す佐々木さん。最後に「本当に恐ろしいことです」とつぶやいたプロナチュラリストの言葉は重いですね。